「助成金や補助金を活用して外壁塗装をお得に行う」というメリットが強調されることがありますが、実際にはそのメリットが必ずしも明確ではありません。国や地方自治体からの助成金や補助金は、主に省エネやエコに関連する工事に適用されることが多く、この場合には断熱性や遮熱性の向上を目的とした工事が対象となります。

しかし、断熱塗料や遮熱塗料は、一般的な塗料よりも材料費や施工単価は高額になる場合があり、助成金や補助金を利用できたとしても、結果的に外壁塗装の費用が増加する可能性があります。さらに、助成金や補助金には限度額が設定されているため、工事費用の大半は自己負担する必要があります。

一方で、事業者にとっては助成金や補助金制度を活用することで、1軒の外壁塗装工事の単価が上がるメリットがあります。しかし、顧客が最初は希望していなかった内容であっても、「断熱性能を高めれば助成金を活用できてお得になる」という理由で工事を勧められる場合があります。このような場合、顧客は希望していない工事内容に変更され、実際には顧客にとってはメリットが少ない可能性があります。

助成金や補助金を活用する際には、慎重な検討と十分な情報収集が必要です。また、営業トークに騙されることなく、自身のニーズや予算に合った外壁塗装工事を選択することが重要です。